2020/11/03 10:55
■明治時代から引き継がれてきた「みやぎ伝統野菜」
曲がりねぎの発祥は明治時代の岩切の余目地区に遡ります。
岩切地域は野菜の作付に適しており、古くから仙台地域を代表する野菜の供給地域として有名でした。
しかし、この地域は地下水が地上近くにあるため、水はけが悪く土の湿度が高い特徴があり、一般的な「一本立ちねぎ」の生産には適していませんでした。
■ねぎ作りには適さなかった土壌
ネギづくりに向かない環境で、どうすればおいしいねぎを栽培できるか考えた先人の技が「ある程度育ったネギを一度抜き、傾斜を付けた土の上にネギを寝かせ、土をかぶせる」というもの。
すると、ネギは寝かせられた状態から、まっすぐ上に伸びていこうとしたため「曲がりネギ」に。土を被った部分は白くなりそして太いものになると3センチほどの太さの肉厚なねぎに育ちます。
■柔らかく甘くなる
寝かされたネギが起きようとするストレスで甘くなると言われており、そのおいしさから岩切のみならず、宮城各地で栽培されるようになりました。
辛味が強く、香りが良く、加熱・料理をすると甘みとコクが増し柔らかくさらに美味しくなります。
特に最もカーブしているところがいちばんおいしいとも言われています。